堺の技

刃物

堺の技「刃物」
堺いちでは職人の知恵と経験が生き、匠の技が支える商品を販売しています。

堺打刃物のルーツは5世紀中頃までさかのぼります。世界最大の前方後円墳である「仁徳天皇陵古墳」の造営のために全国から職人が集まり鋳鉄技術が伝えられたことにはじまります。
堺打刃物は堺市とその周辺地域で、高度に発達した鍛冶技術と刃付けと呼ばれる研ぎの技術で製造された包丁やハサミの総称です。鍛冶、刃付けは完全分業制で、それぞれがいくつもの複雑な工程を経て、見事な切れ味と美しさを備え、正に火と鉄と水による工芸品と賞賛されています。
最初の工程は「鍛冶」。赤く熱した地金(軟鉄)に、刃金(鋼)とを合わせ、炉で熱し鍛接し半型をつくります。それをハンマーでたたき包丁の形を整え、焼なまし、荒たたき、焼入れ、焼戻しなど、刃金の硬度を高めて切れ味を鋭くするとともに、地金に粘りを持たせて欠けにくい刃にしていきます。 次の工程が「研ぎ」。荒研ぎ、本研ぎ、歪み取り、裏研ぎ、刃あて、バフあて、小刃合わせの工程を経て最終仕上げの刃を付けます。
最後の工程が「柄付け」。中子を加熱し木柄に差し込み後端を木槌でたたきます。
料理は包丁の切れ味で、味も見た目の美しさも大きく変わります。包丁は使っているうちに切れ味が悪くなってきます。そこで大切なことは家庭での「研ぎ」。家庭では包丁を研ぐのは難しいと思いこんでいる人も多いようですが、コツさえ掴めばいつまでも切れ味抜群の包丁を使い続けることができます。
伝統工芸士でもあるプロの研ぎ職人さんにコツを教えていただきました。「まず、砥石は荒砥、中砥、仕上げの3つがあり、すべて揃えるのが理想的ですが最低、中砥は常備しましょう。和包丁の特長は片刃で、はがねの見えている部分が少ない。皆さん、この部分だけ?とよく聞かれますが全体に入っています。両刃は表裏いっしょに見えますが、すべてにはがねが入っています。それを砥石で研ぎ出していく。堺の包丁は研ぎ方さえ間違わなければ一生使えますよ」。 

包丁の研ぎ方

ページトップへ